自己破産:持病の治療に備え、自由財産拡張限度額である99万円を超える返戻金がある医療保険の継続保有が認められた事例(50代 男性 無職)
依頼者の属性
性別 男性
職業 無職
負債総額 約1600万円
依頼に至る経緯
ご依頼者様は精神疾患により就労できず、奥様のパート収入とご依頼者様の障害年金とで生計を成り立たせていました。しかし、奥様も精神疾患を患われ、パートに出られなくなってしまったため、ご依頼者様の障害年金のみで家計をやりくりしなければならなくなりました。もともとご依頼者様には住宅ローン以外に借入れはなかったものの、障害年金のみで住宅ローンの返済を続けていくことは困難と判断し、当事務所に破産申立を依頼されました。
解決結果
破産申立時、ご依頼者様は、現金、預貯金、医療保険の解約返戻金合計180万円程度の財産をお持ちでした。破産した場合に破産者に保有を認められる自由財産はこのうち99万円までですが、ご依頼者様と奥様は精神疾患に罹患され、ご夫婦ともに就労が困難で、今後もご依頼者様の障害年金のみが生活しなければならない状態が続くと考えられました。このような状況で、ご依頼者様の症状が悪化し入院しなければならなくなった場合、家計収支が赤字になるおそれが高いため、現在加入している医療保険(解約返戻金額は100万円超)を残し、万が一に備える必要がありました。そこで、このような特殊事情を裁判所に説明し、現金等の残高を破産財団に組入れることで、99万円を超える解約返戻金のある医療保険を解約せず、そのまま自由財産として保有することを例外的に求めてもらうことができました。
ポイント解説
破産手続において、破産者が手元で保有することが認められる財産は、原則として、合計99万円までの①預貯金・積立金、②保険解約返戻金、③自動車、④敷金・保証金返還請求権、⑤退職金、⑥電話加入権だけです。したがって、これらの合計額が99万円を超える場合、99万円を超える部分については破産財団に組入れなければなりません。例えば、預貯金50万円、保険解約返戻金80万円の合計130万円の財産がある場合、これらを手元に残したければ、99万円を超える額の31万円を破産財団に組入れなければなりません。
しかし、破産者の生活状況や収入の見込み、手元での保有を求める財産の種類、金額その他の個別具体的な理由に照らして、99万円を超過する財産を破産者に残すことが破産者の経済的な再生に必要不可欠であるという特段の事情が認められる場合には、例会的に保有が認められることがあります。もっとも、あくまで例外的な扱いであるため、この特段の事情が認められるかどうかが鍵になります。
もし、ご自身の保有財産の合計が99万円を超過しているが、どうしても99万円を超える財産を手元に残さなければならない事情がある場合、裁判所に認められるかどうかの判断は簡単ではありませんので、是非弁護士にご相談下さい。
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