法人破産:タクシー会社につき、受任から2週間で破産申立を行った事例

依頼者の属性

タクシー会社の破産  負債総額 約1600万円

依頼に至る経緯

X社は、代表者の先代が立ち上げた老舗のタクシー会社で、主に駅や病院を利用するお客様が多く、売上も順調でした。しかし、市のコミュニティーバスの運行が始まり、次第にタクシー利用客がバスに流れるようになり、経営状態が悪化していきました。そこに、コロナ禍による外出制限で、ますますタクシー利用客が減少し、経費を支払うだけの売上が見込めなくなり、破産に至りました。

解決結果

X社には未回収のタクシーチケットが多数ありましたが、請求可能期間が限られているため、回収可能分を早急に回収する必要がありました。また、タクシーを複数台所有していたため、財産関係の処分についてはまとめて破産管財人に委ねることとし、代表者の協力を得た上で、受任後2週間で破産の申立を行いました。さらに、X社には従業員の方が数名いらっしゃいましたが、その方々には、破産の事情を説明し、解雇予告手当を支払うことにして即日解雇しました。ただし、解雇予告手当を支払う資金がなかったため、従業員を債権者として扱うこととし、早期の申立を実現しました。

ポイント解説

法人の破産は、個人の破産以上に、債権者対応や財産の散逸を防止することが重要となり、早急に申立を行わなければならないことがあります。また、申立時期が遅くなれば、その分、解雇予告手当や未払賃金等について、従業員の方々に不利益が生じることもあります。従業員の方々への支払を確保するためにも、できるだけ早く破産申立をし、破産開始決定を出してもらうことが重要です。

当事務所では、代表者や経理担当の方に協力していただきながら、従業員の方々の事情も考慮しつつ、迅速に対応させていただきます。

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